当サイトの運営会社であるフレックスジャパン(株)の相談役、 矢島久和さんがこの1月30日に93歳で亡くなりました。
息子である現社長の矢島隆生さんより、お父様のジャケットのリメイクを承りました。
こんなことだったそうです。
“ 箪笥の前にポツンと掛けられたままの父のジャケットを目にした瞬間、深い寂寥感に襲われました。
そうだ、このジャケットをリメイクしてもっと深く悲しんでいるお袋の身近に置けるものにしてやろうと思いつきました。
「これで親父の遺品は生き返る」と思ったとたん、寂寥感からすっと解放された。人間の感情は不思議なものですね。 “
後日、リメイクされた衣装を着た熊のぬいぐるみを手にしたお母様は、「まあ、かわいい」と子供のような笑顔を見せられたそうです。
直接お気持ちをお聞きしたく、お母様のお話を伺ってきました。
“「お父さんが帰ってきた」と思いましたよ。
だから主人がいつも座っていたここに座らせているんですよ。
似てないけど主人に見えてしまってね、不思議です。
いまでは、出かけるときに「留守番しててね」とか、「ただいま」と話しかけていますよ。”
そう、隣に座るぬいぐるみを優しく見つめながらお話しくださいました。
伺った日はとてもお天気が良く、お庭の杏子がとてもきれいな花を咲かせていました。
杏子の花も見せてあげました。今朝はね、牡丹の芽を一緒に見たの。」と、季節の移り変わりも一緒に楽しんでおられました。
思い出が蘇り時折涙ぐまれるも、“心の慰めになっています”という言葉がありました。
ご主人は、いつもそばにいる。まさにお父さんが帰ってきたのですね。そこに素敵なご夫婦の姿を見た気がしました。
最後は、「あれ、きょうお父さん威張っているわね。」と、笑顔を見せてくださいました。
相談役にとても懐いていた孫娘さんは、お通夜の夜に長い手紙を書き、声に出して読み上げてから棺に入れられていたそうです。
バック類にリメイクされたものの一つは、この孫娘さんの手にもこれから渡されます。
さて、受けとった孫娘さんはどんな風に、おじい様のジャケットから作られたバッグをお使いになるのでしょう。
ところで相談役が残していった人生最後の写真は、ちょっと凄い写真です。
詳しくは社長が綴った追悼文「父と森将軍塚古墳」と合わせてご覧ください。
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